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職人が残した驚くべき日誌
「わが人生の記」
HS-26157:\7,770-(税込み) 570頁

史書でとりあげられ、18世紀フランスの社会を知るうえで不可欠とされながら、これまでその全容が紹介される機会がなかった貴重な一級史料を、詳細な注と解説とあわせて翻訳。

セバスティアン・メルシエの『十八世紀パリ生活誌』(タブロー・ド・パリ)が首都圏版とすれば、こちらは全国区版とでもいえようか。幼年時代の思い出からはじまり、修業時代の体験、そしてフランス革命を生き抜き、老年にいたるまでの波瀾万丈の人生を詳細につづった本書は、興趣つきぬ記述にあふれている。


2歳にして母と死別、ガラス職人の父からきびしく仕事を仕込まれるのだが、父との軋轢に耐え難くなったメネトラは親元を離れ、ガラス職人の修業巡歴の旅に出る。その旅のさなかで、彼は数多くの女性とめぐりあうことになる。 また、夫婦や親子関係、親族のネットワーク、職人階級の労働と修業の実態、風俗・道徳観、そしてフランス一周で見聞した各地の生活習慣・民衆文化に関する鋭い観察など、当時のフランス社会の様相が余さず記されている。


本書はダニエル・ロシュの校訂版であり、彼の「メネトラ、十八世紀を生きたある人生のかたち」と題する大部な解説が付されている。本編とあわせ、18世紀フランス社会と巡歴職人の生活を知る貴重な史料。  (出版社HPより)

書評:毎日新聞 ←書評

bar08.gif (335 バイト)

この本は型紙集や技法書ではありません。また当時の工房の様子が詳しくかかれているというのでもありません・・・

17世紀半ば頃パリだけでおよそ300軒の硝子屋さんがあり、1000人ほどの職人が働いていました。この頃のフランスは大板で良質な硝子が作られ、またそのガラスを使った大規模な建築が行われるなど他のヨーロッパに先駆けてのガラス先進国でした。 はじめは教会や王侯貴族の館などにステンドグラスや大板の硝子が使われますが、次第に裕福な家から普通の家までガラスが普及し、それまでの油紙や布の窓などがガラスに置き換えられていくという静かな革命が進行します。

この日誌の著者は2代目硝子屋として親方の資格を得、巡業修行に出て、最後にはパリで店を構えます。

巡業修行とは流れ職人、あるいは渡り職人ですがこうして各地で腕を磨きます。教会の硝子の取り付けたり、大きな船に硝子を入れたり、また街灯の硝子部分をデザインし新しいランタンを作ったり。時には好みの女の気を引くために硝子の鳥かごなどを贈ります。追いはぎにあい、懐に忍ばせたダイヤモンド(ガラス切り)を失いそうになったりという目にも会います。数百人が集まっての職人どうしの決闘場面。またガラスが割れたから修理してという依頼で訪れると女の人がベッドに横たわっていて、依頼の内容を合点するということも。(このような「ガラス修理」が何回かあります)

ガラス屋業草創期のエピソードで満ちあふれていますので、硝子屋さんで歴史の好きな方、昔の職人かたぎとはどんなものだったかなど興味がある方にオススメです。 
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